【過去】マネジメントの危険な会社

以前の仕事であった出来事です。
とある企業の人事面談のコンサルに関わる機会がありました。
(たまにはこんなことまでの仕事を受けるときがあるのです…)

その企業は10段階の成果で人事考課の評定を設定しているとのことで、とある部署の評価パターンを見せていただくことに。
5人の部下をかかえる管理職の評定を見てみると、上から2番目の考課結果となっていましたが、管理下の社員の評定を見ると、5名中3名の評価が下から2番目の評価となっていました。

単純に疑問に思ったので、その状況を尋ねてみると、その管理職はプレーヤーとしての成果を十分に出しているとのこと。
逆を言えばなのですが、これはマネージャーとしての管理ができていないいわゆる名ばかりのプレイイングマネージャーなのでは?…とその場で思いました。

以前のブログでも論じた通り、私は基本的にプレイイングマネージャーなるものは成立しないと考えています。
この度のコンサルでは、まさにその問題が浮き彫りになった典型例だと思いました。

その会社の管理職は全て、担当課長とか、担当部長とかで、管下の部下の管理以外にも、現場業務をしている状態とお聞きしました。
ある程度の規模のある企業だったので、なぜそのような形を採っているか不思議だったのですが、典型的に現場業務での成績が、担当◯◯のようなマネージャーへの昇進という方法を採っていたため、結果として不公平な人事評価が出るという課題が露呈してきてしまったようです。

当然ながらマネジメントの出来ない、またはしない上司に当たると、そのしわ寄せは部下に響いてきます。
いくら1人プレーヤーとして優秀であっても、例えばですが、他部署と絡みたがらなかったり、話術や調整が下手な人材がマネージャーとして昇進していけば、業務が滞るのは当然でしょう。
話術や諸々の調整能力はマネジメントをする上で必須といっても良いスキルと思われるからです。

結果として、その企業は人事評価制度を見直すこととなりました。
以前にも書きましたが、昨今はこのような問題をかかえる企業が非常に多い気がします。
確かに年功序列や終身雇用は崩れ、成果評価主義に移行している企業は確実に多くなってはいるのですが、マネジメントに関する課題を解決しないまま、成果だけに移行するとこのような問題は必ずと言って良いほど浮上してきてしまっている気がします。

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