【過去】クローン人間の是非

私は過去、学生時代にクローン人間の是非についての課題を受けたことがありました。

当時はまるでSFの世界かの如く、学級で議論していたように記憶していますが、世論で臓器移植の例などもあったことから、私自身は臓器移植としてのクローンは許されるのではと意見したように思います。
その意見に対して教師は、では臓器移植のために産み出されたクローンの人権はどうするのか…と諭され、考えさせられた場面がありました。
今思えばまるで映画「アイランド」のような世界の話です。

現代では人間のDNAもほぼ解読され尽くされて、倫理的な問題は別として、その人間と同様の性質を持つ一個体としてのクローン人間は技術的にかなり実現可能な部分まで来ていると思います。
実際に人間以外の動物例でいくつか、真しやかに成功例があると言われているくらいですから。

では、考え方や記憶まで同一の個体を作り出せるかというと、これはしばらくの間は実現できないことだと思います。

人間の脳内には電気信号によりその行動や考えを司る機能があると言われています。
仮にこれを数値化して、コンピューターと同様にダウンロード~アップロードできればかなり近い形で実現可能かとも思えますが、人間の脳を数値データ化するコンピューターは近い将来では実現できるとは思えませんし、これを脳へ戻す技術も今のところはまずできないと思います。
例えこれらが将来実現できたとしても、先に述べた倫理的な問題もあるでしょうし、まるでSFの実現を地で行くような、神の諸行のようなことになってしまいます。

また、臓器移植としてのクローン人間だけでなく、記憶まで受け継ぐクローンとなればそれこそ形の上での不老不死のようなスキームができてしまい、死すら超越するまさに不自然な社会が成立してしまう可能性すら出てきてしまいます。

昔のことを少し思い出して、考えを巡らせてみたのですが、未来ではこれら私の考えは全て間違っている可能性もあります(むしろ間違っていて当然の考えだと思います)。
しかしながら、私たち人間は今を精一杯生きて、定められた死まで生き続ける、ということだけは変わってほしくないと願う今日この頃です。

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