【精神疾患】治療とリハビリ

昨今の新型コロナウイルスの影響で、仕事上の影響もあり、久々の記事更新です。


永らく、様々な角度でメンタルクリニックや心療内科を見てきた中で、社会復帰のためにリハビリを必要とする患者さんも少なくありません。
しかしながら現実、これには壁があるのも事実です。

実はこのリハビリという行為は、治療の段階で行うことができません。
外科や内科もそうなのですが、治療の終了をもって、精神疾患においては、寛解という状態で初めて開始することができるものなのです。

この話だけ書いてみると当然ながらそうなのですが、問題は患者さんの抱える疾患が複数ある場合などです。
少なくとも、いや、ほとんどのケースでこれらの患者さんはリハビリの施設などから断られる場合があるのです。

例えば、精神疾患は寛解しているのですが、同時に内臓疾患を治療中の患者さんがいたとします。
この患者さんが内臓疾患の治療を続けながら、精神疾患からの社会復帰のためのリハビリをしたいと思っても、かなり狭き門なのです。
これが、高齢者の場合は更になおさらです。

話が少しずれてはくるのですが、寝たきりの高齢者が増加傾向にある一因にこれが関連しているのではないかという話も耳にするくらいです。

本来のリハビリは、身体機能を以前の状態に戻したり、一定の社会生活をできるようにするためのものなのだと思うのですが、現実は医療との連携がうまくできておらず、管理しやすいようにして予後を見守るだけだったり、また他の責任を負うのを恐れるがあまり、手をさしのべられない方々が多くいるのも実態なのです。

平等に社会復帰の得られるチャンスのある仕組みがあれば、それこそ社会で活躍できる方も増えますし、極端な話、救える命も多くあるはずです。

リハビリは医療とは別ですよと言われてしまえば一蹴されてしまう話なのかもしれませんが、是非うまく仕組みをつくって、そんな世の中になってほしいと思うばかりでした。

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