【過去】大きなプロジェクトほど、煙たがられて嫌われる勇気を

 例えばですが、よく企業の勉強会や説明会での場面で、成功したプロジェクトの事例の話などを聞く機会があると思います。

あくまで私見ですが、私はこれを鵜呑みには聞かないことが多いです。

ひねくれていると言えばそれまでですが、プロジェクトの成功の裏では、同時に煙たがられるような人が寄与している場合が多いからです。

当然ながらこのような人は話す場に登壇することは、あまりありません。


話は変わりますが、私もかつて会社人時代にその企業の一大プロジェクトといわれるようなものに末端ながら関わった経験があります。

当初は社内会議などで楽観的な見通しのよい意見しか出ず、外部パートナーとの打合せなどでもよい雰囲気で明るい兆しのあるプロジェクトでした。

いわゆる最初の仕様やスケジュール感が出てくる最初のフェーズで中心メンバーにとある中途の新入社員がプロジェクトに加わりました。

まず彼はこのままの仕様では無謀だとダメ出しを、そしてスケジュールもデバッグや検証の時間が甘すぎるとして、社内からプロジェクトの立て直しを図りました。

聞けば、当然すぎる見落としや、計画性の甘さがあったのは事実ですが、プロジェクトの雰囲気は一変、時には彼と上司や同僚との意見の対立で激しく白熱していたときもありました。

末端の私でも彼の意見は正しいと思ったことも多々ありましたが、企業文化という点では彼は敵を作りかねない状況にもなってきていました。

プロジェクトのフェーズが進むにしたがって、彼と外部パートナーの折衝も、要求を満たす or 満たさない、でかなり厳しい当たりもあったようでした。

結果的にですが、私は彼の指摘や意見なくしてプロジェクトの成功はなかったと思っています。

新たな目線で見ることや、なるほどと思える指摘もたくさんありましたし…でも、社内での対立した遺恨は結果的に最後まで解消されず、彼は引き続き評価されたとは言い難い身の振りで働き続けることになります。


大きいプロジェクトほど、そして大きい企業文化ほど、恐らく彼のような人間像はまだまだ評価されないのが現実なのですかね…

確かに彼はプロジェクト成功のために今まで社内ではなかった目線で粗を探し出し、社内で対立してまで、そして外部パートナーにも厳しい要求を続けてプロジェクトの方針を転換しました。

ある意味プロフェッショナルだと思います。

でも中にはこのケースのように、企業文化を大事にする方々には、いわゆるウルサイ輩と見られてしまい、社内で嫌われ者となってしまう場合もあるのです。


ただ、私の目には少なくとも嫌われる勇気を持って仕事に挑んだ彼の人間像は輝いて映りましたし、何より企業文化というか、環境が違えば彼は優秀なプレイヤーとして評価される場面があったと思います。

嫌われる勇気、本来はこのような志を持った人の話をたくさん聞いてみたいものです。


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